【コラム】平昌五輪招致から3年…安寧でない平昌

【コラム】平昌五輪招致から3年…安寧でない平昌

2014年07月06日12時34分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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  3年前のきょう、当時のロゲ国際オリンピック委員会(IOC)会長は2018年冬季五輪開催地として「平昌(ピョンチャン)」の名前を呼んだ。2回の苦杯をなめたあとだけにさらに甘く感じた勝利だった。しかしロゲ会長は意味深い一言を投げた。「パーティーは早く終わらせるように。(開催までの)7年は長くない」。そして今月2日の平昌。2月に大会を終えたソチ五輪組織委員会の決算報告であるデブリーフィングが開かれた。この席で頭の中をぐるぐる回ったのは3年前の歓呼ではなくロゲ前会長の忠告だった。

  まず競技場建設の遅延が大きな悩みだ。五輪開幕日は2018年2月9日だが、競技場は2016年10月までに完工し試験競技を行わなければならない。わずか2年しか残っていないという話だ。ところが現実は漠然としている。2日にアイスアリーナ建設予定地に近い江陵(カンルン)の弓道場で内外記者団を迎えたのは生い茂った雑草の中にあるみすぼらしい簡易鳥小屋だった。競技場建設計画をブリーフィングした関係者は、「現時点ではスピードスケート競技場の完工は2017年を越えそうだ」と打ち明けた。事後活用策をめぐり文化体育観光部と江原道(カンウォンド)が対立しているためだ。ある米国人記者は鳥小屋を示し、「平和なことこの上ない」と冗談を投げかけた。工事に進展がない点を皮肉ったわけだ。

  これに対し昨年2020年の夏季五輪招致に成功した東京はどうなのか。メーン競技場となる国立競技場は4月にリニューアル工事を始めた。先月には五輪特需を狙ったという52階建て複合ビルの虎ノ門ヒルズがオープンした。都市全体が五輪準備を着々と進めている姿だ。

  平昌は選手養成もやはり悩みだ。自国選手の善戦がなければ莫大な税金をかけて他国の祝宴を用意することにしかならない。ソチ大会のチェルニシェンコ組織委員長が「自国選手がメダルを取ってこそ国内興行になる」として選手養成を核心に挙げた理由だ。キム・ヨナ選手も引退した2018年の平昌に太極旗がどれだけ上げられるか疑問だ。

  こうした理由なのか、キム・ジンソン平昌組織委員長の顔にも疲れがあふれていた。行事に参加したトーマス・バッハIOC会長は「平昌を信じる」と力付けたが、スポンサーシップ目標額8000億ウォンの達成など課題は山積している。ここに最近のムン・ドンフ組織委員会事務総長の突然の辞任をめぐり内部不和説まで出ている。内憂外患だ。それでも幸いなことは平昌側もこうした問題を認識していたという点だ。IOCと平昌組織委の架け橋の役割をする限り欧州系委員は「平昌側から驚くほど率直な姿勢でサポートを要請している。これは効率的な問題解決に多いに役立つだろう」とささやいた。

  現場で会ったバッハ会長は「最近は『アンニョンハセヨ』という韓国語のあいさつを熱心に練習している。ところでこの言葉の意味は何か」と尋ねた。「何の問題もなく平安だ、安寧だ」という辞書的な意味を伝えたところ、バッハ会長は「平昌、こんにちは」と繰り返し言った。2018年まで残った時間はせいぜい4年。いまわれわれ自らに自問してみるべきではないだろうか。「平昌、本当に安寧ですか」。(中央SUNDAY第382号)
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