【取材日記】北朝鮮はセウォル号に口を閉ざせ

【取材日記】北朝鮮はセウォル号に口を閉ざせ

2014年05月14日14時04分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  セウォル号惨事に言及する北朝鮮当局と宣伝媒体の口ぶりが荒っぽくなっている。13日、労働新聞は「南朝鮮社会がセウォル号とともにまるごとひっくり返っている」として「青瓦台(チョンワデ、大統領府)をすっかり燃やしてしまうだろう」とあおった。最高権力機構である国防委員会は11日、犠牲になった高校生らを「魚の餌」になったというあきれた表現まで使った。

  「どこが楽園で地獄なのか明白になった」という主張まで繰り広げている。北朝鮮は先月16日、セウォル号沈没事故直後にも朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する人身攻撃と対南攻勢の手綱をゆるめなかった。批判世論が起きると1週間後に赤十字社の名義で「幼い高校生をはじめとする死亡・不明者に深甚なる哀悼の意を表わす」という短い電文を送ってきた。しかし、それだけだった。政府の不良対応に批判世論が高まる隙間に再び食い込んだ。猛烈な反政府闘争の扇動と誹謗・中傷が続いた。6月4日の地方選挙まで口にしている。

  大韓民国は明らかに非常事態になっている。国家改造論まで出ている。犠牲者の家族・知人はもちろん国民皆がとても苦しんでいる。いつ終わるかも知れない嗚咽と悲しみが覆っている。このような南側に向かって北朝鮮ができることが、犠牲になった高校生を愚弄して政権打倒を扇動することだけなのだろうか。暇さえあれば「わが民族同士」を叫ぶ北朝鮮のもう1つの顔だ。

  10年前、平安北道(ピョンアンブクド)の龍川(ヨンチョン)駅で列車に積まれた化学薬品による大爆発事故が起こった。近隣の龍川小学校の子供たちを含む160人余りが亡くなった惨事だった。北朝鮮当局は緊急救護と復旧に意欲を出すことができなかった。最初に支援の手を差し出したのは韓国政府と国民だった。

  火災でケガをした子供たちの顔を治療する医薬品を支援し、復旧資材やフォーククレーンを送った。教室の黒板と机・イスを輸送して子供たちが学校に戻れるようにした。龍川大爆発で金正日(キム・ジョンイル)政権がまもなく崩壊すると韓国政府が非難や扇動の声を高めていたとすれば、どんな気分になるのか北朝鮮当局者らは考えてみてほしいと思う。

  最近起きた北朝鮮の対米非難ハプニングと比較すれば、彼らの素顔はさらによくあらわれる。

  オバマ米大統領のソウル訪問について北朝鮮は2日、官営メディアを通じて“サル”呼ばわりして人種差別的な非難を浴びせた。これに対し米国の対北朝鮮世論が険悪になると12日、外務省が出てきて「私たちの個別的住民らがオバマに対する激怒を表示したこと」と尻尾を下ろした。

  北朝鮮当局や宣伝・扇動屋は、もうそろそろセウォル号惨事に口を閉じればと思う。「大韓民国号」が扇動屋の希望どおり、そんなに簡単に転覆するだろうとは多分自らも信じていないだろう。幼い2人の娘の父親である金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が出てきて、労働党対南戦略家に「動作、止め」と叫ばなければならない。

  イ・ヨンジョン政治国際部門記者

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