韓国タイヤ、4年の挑戦の末にベンツで採用
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.03 10:49
2009年6月、韓国タイヤのソン・ヨン常務(55)に分厚い書類が渡された。ドイツのメルセデスベンツから「新しく開発中の大型セダン『ニューSクラス』で使うタイヤの供給に参加してほしい」という要請を受けたのだ。ソン常務は「いよいよ実力を発揮する機会が訪れた」として歓声を上げたが、この時から途方もない課題が出されることになった。ベンツ側から要求される技術が「はい上がれない障壁」のようなものだった。たとえば時速250キロ以上でコーナーを回るテストで安定性を維持しなければならないといったものだ。大衆的な一般車は100~150キロ水準で充分だった。
4年余りの挑戦の末に韓国タイヤは、今年6月からベンツの要求事項に合わせた超高性能タイヤ「VENTUSプライム」をニューSクラス用タイヤ(OE)として供給し始めた。期間は該当モデルがなくなる時まで、供給量は自動車の販売量によって調整される。韓国タイヤのマーケティングと経営運営本部を担当する趙顕範(チョ・ヒョンボム)社長(41)は3日、ソウルのロッテホテルで開かれたイベント「プレスデイ2013」で「ドイツの3大ブランドとOE契約を結んだのは米国・ドイツ・フランス・イタリア・日本の5カ国の企業だけ」としながら「今回の成果は品質においてこれらの企業と肩を並べるという意味」と話した。韓国タイヤは、アウディに2006年から他モデルのタイヤを供給しており、BMWには1・3シリーズ(小型車)に続き5シリーズ(中型車)までタイヤ供給を拡大している。