独立記念館の清掃2年目の老教授「日本軍前歴、贖罪のため」

独立記念館の清掃2年目の老教授「日本軍前歴、贖罪のため」

2001年07月09日20時34分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  天安(チョンアン)の独立記念館第5展示館には、毎週火曜日朝8時になると必ず訪れる老夫婦がいる。

  この夫婦は両手に白い雑巾を持ち、安重根(アン・ジュングン)義士、金佐鎭(キム・ジュァジン)将軍、尹奉吉(ユン・ボンギル)義士などの銅像を約1時間きれいに磨いた後、開館時間(午前9時30分)にあわせて帰る。

  張基鵬(チャン・キブン、77)さん・金明姫(キム・ミョンヒ、72)さん夫婦だ。

  張さんは成均館(ソンギュングァン)大学行政学科の名誉教授。1956年から34年間この大学に在職し、89年に退職した。

  「清掃夫」夫婦のことは、独立記念館職員ならほとんど知っている。しかし、老夫婦が銅像を磨く姿を直接見た人は、毎朝展示館の門を開ける警備員の崔(チェ)某さんと床を清掃をする金さんだけ。

  老夫婦がこっそりとこの仕事を始めたのは1999年5月。突然、記念館を訪ねた夫婦は、人事部、総務部の事務室を歩き回り、「ボランティアで何かすることはないか」と尋ねた。

  「トイレの清掃でもいいと言って頑として引きませんでした。やむを得ず、初めは花壇の整理を頼みました。1カ月が過ぎたある日、もっとやりがいのある仕事がしたいと、殉国先烈銅像の清掃を任せてくれと言い出したのです」記念館のイ・ジョングック(45)教育事業推進団長の話だ。

  高さ5メートルの銅像を磨く仕事は、70歳を過ぎた夫婦には決して簡単な作業ではなかった。張さんは数年間心臓疾患を病み、妻は十数年間腰痛で苦しんでいる。

  張さんは自ら200万ウォンを費やして、輪の付いた大きな移動式はしごを製作した。夫が雑巾を持ってはしごに上がると、妻は下でしっかりとつかんでいる。

  夫婦はこの仕事のため、99年春、記念館から車で20分離れた天安市内にある2500万ウォンの25坪賃貸アパートに引っ越してきた。

  3人の子供はこうした老父母を止めながらも、父の心の中が理解できなかった。今年の春、張さんは子供たちに理由を次のように話した。

  「わたしは日本の植民地時代に徴兵されて、満州で日本軍生活をした。それが19歳の時だよ。同じ年ごろの若者達が国を助けようと独立軍に参加した、まさにそのとき、そこでなんだよ」

  「その過去のため、私は一生、罪悪感を感じてきた」と言い、教授を務めながらも、退職したら必ず殉国先烈のために何かしたいと心に決めていたと、銅像の清掃夫になった理由を打ち明けた。 

  この話は口から口へと広がり、人々に感動を与えている。弟子の李元鐘(イ・ウォンジョン、59、行政学科65年卒業)忠清北道知事は、「先生ならあり得ることです」と、教授を務めていたときも生活の苦しい学生を助けながら教えていたことを語った。

  「懺悔する気持ちをもって、体が許す限りこの仕事をします」先週の火曜日も、張さんは妻の手をにぎって独立記念館に姿を現した。
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