LG電子「ソニーを抜いた秘訣」は“スマートキャンパス”(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.01.23 13:00
レイノサ工場のまた別の長所は米国と国境を接していることだ。ダラスには1日、ニューヨークには2日、カナダには3日あれば製品を送れる。自由貿易協定(FTA)のおかげで米国・カナダだけでなく南米の大部分の国に無関税で輸出できる。メキシコ政府はこの地域を産業地区に指定しており、完成品価格から部品輸入額を差し引いた収益に対してだけ税金を払う。1000社に上るグローバル企業がここに工場を置いたのはそうした理由からだ。
LG電子はこれらの企業の中でも指折りの規模を誇る。この日工場で会ったレイノサ市長は、「LGの場合、協力会社の工場まで一緒に進出しており5000人以上の雇用を創出している」と話した。協力会社と一緒の進出モデルはLG電子の立場からも生産コストを低くする効果がある。
レイノサ工場の最後の成功秘訣は物流にあった。LG電子が米国のテレビメーカーのゼニスを買収し2000年にLG工場に編入される前まで、各種部品と完成品は陸路を通じて米国とやりとりしていた。だが、現在はメキシコ西部沿岸にあるマンサニヨ港を利用する。LG電子が2年余りにわたる調査の末にこの港からレイノサまでの鉄道開通計画をメキシコ政府に提案し貫徹させたためだ。おかげでLG電子だけでなくレイノサの他の企業も物流費用を30%以上節減した。2003年には当時の、フォックス大統領から物流革新賞を贈られたりもした。