食品の安全を監督する関係当局のモラルハザード(道徳的な緩み)が深刻化している。警察庁は一昨日「口蹄疫(こうていえき)の発病が懸念されて輸入を禁止した中国産ソーセージの皮4.3トンが、米国産と偽装して通関されていた事実を摘発した」とした後「これを知りながらも後続措置を取らなかった国立獣医科学検疫院の関係者を取り調べている」と明らかにした。
これらは、問題となった製品が税関を通過した直後の今年7月中旬に、米政府から関連事実を通報された後も「通関の手続きが終わり、関税庁に業務が移管された」という理由から、製品の回収措置を取らなかった。同日に発表された食品医薬品安全庁(食薬庁)の「保税倉庫衛生実態の点検結果」は、輸入食品などで、いかにずさんな衛生管理が行われていたかを示す。