格差に歯止めかける中間所得者層、またも崩壊か

格差に歯止めかける中間所得者層、またも崩壊か

2008年07月25日09時26分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  不況・高物価に実質所得減る…1年間68%→58%へ

  中間所得者層がまたもや崩壊しつつある。

  98年の国際通貨危機以来、さらに薄くなっている中間所得者層に不況と高物価の影が濃く差している。株式とファンドが暴落、資産損失は大きくなり、金利の上昇で融資による金利負担は増えている。

  ◇危機の中間所得者層=悩みを一言でいえば実質所得の減少だ。稼ぎが減っていなくても物価が上昇しすぎて実質所得はマイナスの場合が多い。6月に5.5%(前年同月比)上昇した消費者物価が6%台に上がるのはもう時間の問題だ。

  小麦粉(88%)、洗剤(10%)、軽油(51.3%)など生活必需品は1年間こらえきれずに値上がりした。月給で生活する中間所得者層はそれでもましな方だ。自営業を営む中間所得者層の中には売れ行き不振で閉業に追い込まれるケースが相次いでいる。自営業者は6月だけでも10万1000人が減った。

  所得が減るにつれ借金で生活費をまかなう中間所得者層が増えているが、利上げまで重なり生活はさらに厳しくなっている。中央銀行の韓国銀行によると、今年第1四半期に1世帯当たりの借金は3841万ウォン(約380万円)にのぼった。

  各種融資の基準となる譲渡可能定期預金証書(CD)の金利は今月に入って0.26ポイント上昇して年5.63%になり、住宅ローンの金利は最高年8%まで高騰している。半面、中間所得者層が「最後の砦」とする不動産とファンドなど資産価値は日増しに落ちている。

  ソウル江南(カンナム)地域の再建築マンションの価格が1年間4.2%下落したのをはじめ、住宅価格の下落傾向はソウル江北(カンブク)地域と首都圏に広がっている。株式型ファンドの大半は元金割れしている。統計上でも中間所得者層はすでに明確に減少している。

  韓国開発研究院(KDI)の兪京濬(ユ・ギョンジュン)研究委員の分析によると、中間所得者層の割合は96年68.5%から昨年58%に減った。しかも96年に中間所得者層だった10世帯のうち、1世帯が貧困層に転じた。

  兪研究委員は「自営業者の没落が中間所得者層の崩壊を加速している」とし「中間所得者層の崩壊は現在進行形」と懸念した。

  ◇中間所得者層の復元策急ぐべき=中間所得者層は上流層と貧困層の間で中心を取る「腰」の役割を果たす。中間所得者層が崩れれば社会の格差が進まざるを得ない。

  延世(ヨンセ)大学の成太胤(ソン・テユン)教授は「中間所得者層が揺れれば政治的不安定性が高まり、経済再建を厳しくする」という見方を示した。

  専門家は、減税などで負担を減らし、市場開放と規制緩和などを通じて良質な働き口を持続的に作りだすことが中間所得者層の復元につながると強調する。

  三星(サムスン)経済研究所のクォン・スンウ・マクロ経済室長は「所得税はもちろん参加政府(盧武鉉前政権のこと)当時に増えた各種準租税の負担を減らすなど公共料金の値上げを抑制しなければならない」と述べた。

  LG経済研究院の呉文碩(オ・ムンソク)常務は「それでも減税が中間所得者層の復元を助けるだろう」とし「経済活性化を通じて雇用を拡大する道しかない」と指摘した。
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