米国が在韓米8軍の駐屯地をハワイに移そうとしていた計画を変え、韓国に残留させることにした。また在韓米軍を統合指揮する「韓国司令部」(KORCOM)を来年6月に創設することにした。2012年と予想される戦時作戦統制権(戦作権)の移譲とかみ合って発生しうる韓半島の安保の空白を縮小する一方、米国の世界的な軍事戦略に合わせて在韓米軍を改編しようとするものだ。これによって2015年に完工する平沢(ピョンテク)米軍基地は在日米軍などが担当する海外発信基地的役割を相当部分で担うことになる見通しだ。在韓米軍にいわゆる「戦略的柔軟性」を付与することで、平沢基地を米国の恒久的な北東アジア前進基地として活用するという意味だ。北朝鮮の存在と強大国にめぐまれた韓国の地政学的位置を勘案した場合、米国の計画は基本的に韓国の安保に利益になるものと判断される。しかし同時にいくつもの負担も予想される。在韓米軍の改編にふさわしい政府レベルの緻密な対応が必要だ。
まず戦作権移譲による負担だ。現在の韓米連合司令部は有事時、在韓米軍司令官が連合司令官の資格で在韓米軍と海外に急きょ派遣される全世界の米軍、そして韓国軍を統合的に指揮することになる。全世界の米軍が保有した先端情報能力と戦闘能力を最も効率的に活用できるのだ。戦作権の移譲後にはこの指揮体系が韓国軍と米軍に二元化されることで効率性が弱化される可能性がある。また韓米相互防衛条約は韓国が攻撃された場合、米国が自動介入するよう規定されているが、これは理論的次元で連合司令部の存在はこれを実質的に保障する装置となる。北朝鮮の挑発の可能性を実質的に抑制する効果があるのだ。戦作権の移譲でこうした効果が少しでも弱化することを阻むための対策が必要だ。最小限、韓半島に平和体制が定着するまで移譲の時期を延ばすのが最も良い案だとみる。
また米軍の韓国司令部創設は韓国の中長期的な外交安保活動空間を制約する側面がある。例えば米国の海外前進基地が構築されることで中国とロシアなどと接した強大国との関係に否定的影響を及ぼすことがあり得る。これは韓国が在韓米軍を要する限り避けられないことだ。そうだとしても、こうした副作用を最小化するための政府の柔軟な対処が緊要だ。
最後に韓国が米軍の海外発信基地的役割をすることになり、国内外で論難が起こることを防がなければならない。一部で「韓国司令部」の創設をめぐり、韓国が米国の軍事的従属国に転落するとさげすむ人が出る恐れがある。しかしこうした論理に振り回されてはいけない。西欧諸国と日本など、多くの国家が自国の必要性によって米軍の海外前進基地の役割に自ら甘受していることを知るべきだ。特に韓国が独自には難しい安保の需要を満たすためには米国と軍事的同盟を維持、強化するのが最も賢明な選択だという点を念頭に留めておかなければならない。




























