国際社会では脅威が膨らむケースが少なくない。ありもしない脅威をでっち上げたり、これを誇張したりして強硬対応を合理化する。世界的な外交専門雑誌でワシントンのカーネギー平和財団が発行するフォーリンポリシー(FP)は先月30日、電子版でこうした脅威を10、選定した。
①ドミノ理論=国際政治学者たちは1960年代のベトナムと80年代のニカラグア戦争に介入する名分でドミノ理論を立てた。1つの国が共産化すれば隣りの国々もドミノが倒れるように共産化するという論理だ。しかしベトナムとニカラグア内の社会主義政権の誕生は周辺国の共産化に波及されなかった。
②Y2K(2000年問題)=コンピューターの年度認識体系が2000年をまともに認識することができず、大混乱が発生するという予言が飛び交ったことがあった。ジョン・ヘイムリ元米国防部副長官は「Y2Kはコンピューター版大災害」と懸念した。しかし2000年になると、何も問題はなかった。サイバー戦争やサイバーテロに対する脅威も誇張された可能性が高いとFPは指摘した。
③不良国家=ソ連解体後、90年代に北朝鮮、イラン、キューバ、シリアなど不良国家が米国の新しい安保脅威として挙論された。ジョージ・ブッシュ前米大統領は北朝鮮、イラク、イランを「悪の枢軸」と指定した。しかしこれら国家の国内総生産(GDP)を合わせても米国防費より小さく、これら国家が米国に対抗して連合戦線を構築したわけでもなかった。
④単一体共産主義=冷戦時代、ソ連は世界共産主義勢力を統制して地球村共産主義革命を狙おうとした。ソ連と中国の社会主義主導権競争も自由世界を惑わすための戦術として記憶された。
⑤戦略鉱物依存=西方世界はコバルト、クロム、マンガン、プラチナなど戦略鉱物輸出国たちがカルテルを作って供給を断つかもしれないと懸念する。しかし供給が中断しても備蓄した物量でしばらく持ち堪えられ、高い値段を支払えばほかの輸入先を探すことができる。
⑥移民=移民反対論者は移民者たちが社会統合を害して福祉費用を減らすと主張する。しかし移民者が建設した米国の場合、移民により新たな労働力が流入され、社会の活力が維持されてきた。
⑦ソ連軍事力=ソ連がおびただしい軍事力を持っていることは事実だが、核戦争で勝って北大西洋条約機構(NATO)を打ち破るほどではなかった。しかし西側の強硬論者たちはソ連の脅威に対応するためには大規模で軍費を出費しなければならないと主張した。
⑧南米独裁者=米国はウゴ・チャベス・ベネズエラ大統領とフィデル・カストロ前キューバ国家評議会長ら南米独裁者たちが米国安保に大きな脅威だと主張してきた。米国としてはこれらが煩わしい存在だったが、実際に世界安保に脅迫的要素ではなかった。
⑨米国衰退論=米国人たちは中国の浮上で米国の地位が急落すると懸念している。80年代にも日本の浮上で米国が2類国家に転落するだろうという懸念が大きかった。しかし転落したのはアメリカではなくソ連で、日本の経済覇権も長続きしなかった。
⑩イスラムファシズム=新保守主義者たちはイスラムの急進主義者たちが強い単一勢力を形成、イスラム圏全域にわたり根本主義国家を設立して西側支配をはかると懸念する。しかしイスラム少数派である急進主義者たちが汎イスラム国家を建設することは現実的に難しい。




























