【グローバルアイ】日本の人口最少県・鳥取の少子化に向けた挑戦
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.25 10:15
東海(トンへ、日本名・日本海)に面した鳥取県の毎月19日は「育児の日」だ。県の官民が2010年9月、「子育て王国 とっとり建国宣言」をする中で制定された。県民全員が家庭と地域、職場で育児を大切にしようとの趣旨だ。県庁は19日を超過勤務のない日としている。男性の育児参加と家事分担を促進するためだ。県と歩調を合わせる企業もある。地域単位では育児サークルなどの行事が開かれている。県側はことし8月から19日に「イクボスの日」を追加した。「イクボス」は養育を意味する育と職場の上司(ボス)の合成語だ。官民組織の幹部に職員の定時退勤を促すために導入した。根底には、上からの意識改革がなければ仕事と家庭の両立が難しいという判断がある。イクボスを通じた女性の子育て・家事の負担軽減は少子化対策の核心だ。東西洋同じだ。
「育児の日」制定は鳥取県の少子化克服意志の表現だ。県庁関連部署の名称を「子育て王国推進局」にしたのもその延長線上にある。同県の子育て支援は破格的だ。山間地域の保育園・幼稚園の費用をすべて無償化した。費用は県庁と基礎地方自治体が半分ずつ負担する。昨年9月からは県全体で家庭所得に関係なく第3子以降の保育料を免除した。県は児童医療費補助も高校生まで拡大した。入院費が一日1200円、通院治療費が530円を越えれば地方自治体が全額負担する。社会主義も同然だ。このような努力のおかげで、昨年同県の出産率は1.69(日本全体1.46)で47都道府県のうち4位に入った。