９０カ月。Ｙ・Ｅ・ヤン（ヤン・ヨンウン、４６）が公式大会でまた優勝するまでにかかった時間だ。長いスランプに陥っていたヤンがようやく笑った。

Ｙ・Ｅ・ヤンは２９日、愛知県名古屋ゴルフ倶楽部和合コースで行われた日本プロゴルフツアー（ＪＧＴＯ）中日クラウンズ最終第４ラウンドで３アンダーをマーク、通算１２アンダーで黄重坤（ファン・チュンゴン）とアンソニー・クウェイル（豪州、ともに８アンダー）を４打差で抑えて優勝した。

ヤンが公式大会で優勝したのは２０１０年１０月のコーロン韓国オープン以来７年６カ月ぶり。日本の舞台では２００６年９月のサントリーオープン以来１１年７カ月ぶり、通算５回目の優勝だ。優勝賞金は２４００万円。

ヤンは２００９年８月のＰＧＡ選手戦でタイガー・ウッズ（米国）に逆転勝ちし、アジアの選手では初めてメジャー大会の頂点に立った。ヤンは２００６年の欧州プロゴルフツアーＨＳＢＣ選手権でもウッズを退けて優勝した。ウッズに２回も勝ったため、ヤンは「タイガーハンター」と呼ばれた。

ヤンはその後、スランプに陥った。２０１４年を最後にＰＧＡツアーシードを失い、２０１５年に欧州プロゴルフツアー舞台に移った後も、好成績は出せなかった。

しかし２００４年からの３シーズンで４勝した日本舞台はヤンに新たなチャンスを与えた。昨年１２月の日本プロゴルフツアークオリファイングトーナメントで１位になり、１２年ぶりに日本舞台に復帰したヤンは「韓国には４０代半ばの選手があまりいない。日本と米国には中堅ゴルファーがかなり多い。それを見て希望を抱くようになった。年齢は数字にすぎないということを見せたい」と抱負を語った。そして不惑をはるかに超えた４６歳の年齢でついに優勝トロフィーを手にした。ヤンは５月３日から京畿道城南（ソンナム）南ソウルゴルフ場で開催される毎経オープンに出場する。