「信じるものは血筋だけ」…粛清で汚れた金正恩ファミリー残酷史(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.01 15:05
社会主義国家での権力継承事例は30回近くある。権力者が生前に後継者を指定した例も10回ほどある。しかし父・子・孫と続く3代世襲は前代未聞だ。国際社会のひんしゅくを買っているが、北朝鮮は「革命偉業継承問題を円満に解決し、世界的な模範を創造した」(金日成総合大学報、2016年4号)と強弁する。しかし国号に「民主主義人民共和国」を標ぼうしながらも特定の一族が権力を独占する封建的形態は隠すことができない。
北朝鮮は国富が君主とその家族に属していると考える家産制(patrimonialism)国家体制の性格を帯びる。資源の独占と人民動員体制が激しい形態で表出し、世襲される。核とミサイルに対する代を継ぐ執着もこのような背景のため可能だった。その結果は恐るべきものだ。3代世襲を通じて絶対権力を掌握した金正恩は、核武装で国際社会を脅かし、韓半島と民族の運命を壟断している。金素月(キム・ソウォル)が歌った薬山のツツジの花は寧辺(ヨンビョン)原子炉のために色あせた。元山(ウォンサン)明沙十里の砂浜は対南奇襲打撃の先鋒である北朝鮮軍の長射程砲の火炎に覆われた。世襲血統の正当化のために借用した白頭山(ペクドゥサン)は相次ぐ核実験の余波で崩壊が懸念される状況になった。