与党「開かれたウリ党」の辛基南(シン・キナム)議長(党首)は19日、実父が日本植民支配時代、日本軍の憲兵伍長を務めた経歴をめぐる波紋と関連、党議長を辞任した。辛議長はこの日、記者会見し「親日残滓の清算、という大義名分のため、議長を辞任する」とし「それが、党の苦情を減らすこと」だと述べた。また「白衣従軍(一兵卒として戦地に赴くこと)し、過去史清算に最善を尽くしたい」とした後、党員らに「私の痛ましい家族史を乗り越えて歴史的な課業を達成してほしい」と注文した。
これによって、今年1月11日の党大会・党内選挙で、辛議長につぐ3位になり、常任中央委員に当選した李富栄(イ・ブヨン)委員が、党規に基づいて議長を務めることになり、千正培(チョン・ジョンベ)院内代表とともに、過半数(152席)を制する与党を率いるようになった。与党は、辛議長の辞任を契機に▽親日真相究明法の見直し▽国会・過去史特別委員会の設置--など過去史の清算作業にさらに拍車をかける見込みで、通常国会を控えた政局に緊張感が高まるものとみられる。