【取材日記】韓国体育界の性暴力、文化体育観光部と体育会は何をしていたのか

【取材日記】韓国体育界の性暴力、文化体育観光部と体育会は何をしていたのか

2019年01月10日13時24分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  2016年、元テニス選手で指導者になるための準備を進めていたキム・ウニさん(28)は大きな衝撃を受けた。小学生時代、性暴行を受けたAコーチと大会場で偶然一緒になったのだ。当時、Aコーチは他の選手にセクハラ行為に及んで免職になったのに、堂々と指導者として活動していた。性暴力の後遺症で苦しんだキムさんは2016年Aコーチを告訴した。2017年10月、裁判所は1審でAコーチに懲役10年と120時間の性暴力治療プログラムの履修を宣告した。

  昨年3月には新体操イ・ギョンヒ・コーチが2011年から3年間、大韓体操協会幹部のBから性暴力に苦しめられていたという事実を暴露した。イ・コーチは2014年に嘆願書を提出し、加害者は免職になった。

  2019年1月。ショートトラック国家代表の沈錫希(シム・ソクヒ)選手(22)は暴行容疑で収監中のチョ・ジェボム元コーチを性暴行容疑で追加告訴した。チョ・コーチは小学校5学年の時から沈選手を指導してきた人物だ。暴力はその時から始まった。沈選手側の関係者は「一人で悩んだに違いない。体育会や連盟はもちろん、家族にも打ち明けることができず、どれほど辛かったことか」と話した。キム・ウニさんは「沈選手が性暴力の事実を公開したのを見て心が痛かった。私も誰にも打ち明けることができなかった。選手生活を継続しなければならない状況で今後もっと苦痛ではないかと思う」と話した。

  「#MeToo(ハッシュタグミートゥー)」の熱気が渦巻いていた昨年、文化体育観光部と大韓体育会は性暴力の根絶を目標に大小の対策を出した。しかし1年間、性暴力被害の届出は一件もなかった。被害事実を明らかにすれば2次被害を受けるのではないかと恐れたためためだ。政府や体育団体の態度にも変化はなかった。体育界のある女性は「事件が発生すれば協会と連盟は事件隠しに汲々とした。加害者だけでなく、団体に厳罰を下すべき」と主張した。

  文化体育観光部は9日、チョ・ジェボム・コーチ性暴力事件に対する記者会見を開いて対策を発表した。▼加害者に対する永久除名の拡大▼民間主導の性暴力事例の全数調査▼体育団体専門担当チームと機構構成▼選手村合宿訓練の改善--などだ。だが、根本的な対策を用意しなければこれらすべての対策もただの空念仏におわってしまう。これまで政府と大韓体育会は何をしていたのか問いたい。

  昨年、体育界は自浄の機会を一度逃した。沈選手は「また新たな被害者が生まれないようにするために被害事実を公開した」と明らかにした。2回目の機会は決して逃してはならない。

  キム・ヒョギョン/スポーツチーム記者
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