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中国政府「韓国に行く中国人観光客20%減らせ…ショッピングも1日1回だけ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.25 07:53
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中国政府が韓国を訪問する中国人観光客数を昨年より20%以上減らせという指針を各省の一線の旅行会社に出したことが確認された。

在中大使館および各地域総領事館・旅行業界によると、先週、上海・江蘇・浙江・安徽・陝西など現地政府が管轄地域内の旅行会社の幹部を招集したり電話をかけたりしてこうした内容を口頭で伝えた。通知内容の中には▼韓国に送る旅行客を減少させる方法と対策を今月末までに報告▼格安団体観光の販促中止▼韓国現地ショッピングは一日1回に制限▼これを犯した場合は30万中国元(約450万円)の罰金--などの内容がある。

 
上海地域でアウトバウンド旅行会社を運営するAさんは「地方政府の当局者が電話をかけてきて(中国の観光行政総括機構の)国家旅遊総局の会議精神に基づく通知だとしていくつかの事項を伝えた」と説明し、こうした措置が中央政府レベルの決定であることを示した。在中韓国大使館の関係者も「旅遊総局が最近会議を開いて決めた事項を一線に通知し始めたと把握している」と話した。

韓国観光公社と在中韓国大使館は今回の措置がもたらす影響を重視し、中国の指示の背景に対する把握に入った。しかし中国当局がなぜこうした決定をしたのかはまだ疑問だ。韓国関連機関・業界は高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の韓国配備決定に対する報復措置である可能性と格安観光の弊害を減らすための対策である可能性を分析中だ。ソ・ヨンチュン韓国観光公社北京支社長は「中国当局が今回の決定を出した理由についてはっきりと説明していない。いかなる理由であれ中国人観光客の減少による打撃が懸念される」と話した。

通知内容には格安旅行に対する規制が含まれている。格安商品はビラやインターネット・SNSを通じた一切の広告活動ができないようにし、これを犯した場合は30万元の罰金を科して行政監視も強化すると警告した。一部の地域は価格基準を2000元(約3万1200円)と明示したりもした。

これを見ると、韓中メディアが問題点として指摘している格安旅行の弊害を根絶する狙いがあるとみられる。旅行業界のある関係者は「格安旅行による被害を訴える中国人の多くの投書が中央政府に届いていると聞いている」と話した。韓国観光公社の幹部も「中国政府も格安旅行の問題点をよく知っていて、これを改善するための韓中間の実務協議が進行中」と述べた。

しかし中国人観光客の数を統制するのは格安旅行規制のレベルを超えているという分析も出ている。旅遊総局の指示は中国人観光客数を毎月20%以上縮小し、今年1年全体では昨年水準を超えてはならないという基準を定めたからだ。中国地域内の韓国総領事館の関係者は「来るものが来た」と語った。THAAD配備に対する措置と見ているということだ。中国人観光客の縮小とショッピング制限は韓国の経済的打撃につながるためだ。

中国は2012年に領有権問題で葛藤が生じた日本や「一つの中国の原則」をめぐり対立中の台湾に対し、「中国人観光客縮小」カードを取り出した。しかし中国は中国人観光客数をなぜ減らすかに対する説明はもちろん、人為的に数字を統制しているという言及もしていない。台湾の場合、今年5月に民進党の蔡英文政権が発足した後、中国人観光客数が急減し始めた。今月初めの国慶節連休期間には昨年の3分の1水準に終わり、旅行業従事者のデモが発生した。

いかなる理由であれ、打撃は避けられない見通しだ。昨年韓国を訪問した中国人観光客598万人の支出は計139億ドル(約1兆3800億ウォン)。もし中国人観光客が20%減少すれば約3兆ウォンの観光収入が減るということだ。航空会社・流通業者などへの連鎖打撃も予想される。ある航空会社の北京支社幹部は「乗客の減少につながるとみて本社と対策を考えている」と話した。

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