【コラム】チキン共和国、大韓民国の価格平準化政策

【コラム】チキン共和国、大韓民国の価格平準化政策

2017年03月17日10時25分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  2010年12月、ロッテマートは5000ウォン(約501円)の‘太っ腹チキン’を出して人気を呼んだ。しかし、BBQを含むフランチャイズ・チキン業者が「町のチキン屋を潰す原価以下の客引き商品」と批判した。政界も攻撃に加勢した。ロッテマートは1週間で太っ腹チキンの販売を中断した。

  当時、太っ腹チキンの反対の先頭に立ったBBQは最近価額引き上げを試みたが白旗を上げた。税務調査を依頼するという韓国農林畜産食品部の圧迫が大きかった。ここに不買運動の兆しまで見えるなど消費者の反応も友好的でなかった。

  2つの事件により一般的なチキン価格の上限は1羽当り2万ウォン程度に決まった。もちろん大型マートが価格をぐっと下げたチキンを持続的に販売するのも禁物だ。結果的に一定範囲の「価格平準化政策」が設けられたことになる。

  だが、飽和状態に達したチキン市場には変化が必要だ。チキン業種は退職者が考える創業ランキング1位だ。チキン共和国と言われるように競争も激しい。公正取引委員会加盟事業情報システムによれば2015年新たにオープンしたチキン加盟店は3980店だった。同年に閉店した加盟店(既存の店舗含む)は2793店舗で全体の10.25%に及んだ。

  今、経済が正常に回っていかない理由の中の1つは微々たる所得増加による消費不振だ。韓国統計庁によると昨年の家計所得は1年前より0.6%上がったが物価上昇を考え合わせると実質所得は0.4%減少した。実質所得の減少は2009年から7年ぶりだ。

  価額引上げの議論が起こった時、BBQは「本社ではなく加盟店主に恩恵がもたらされるだろう」と明らかにした。これが事実なら価額上昇を否定的に見る理由はない。加盟店主と職員の所得が増える効果を期待することができるためだ。

  もちろん消費者の立場ではお気に入りのチキンの値段が上がるのは嬉しくない。だが、競争会社のチキンを食べたり他の食べ物を選択することができる。BBQの価額上昇が成功するという保障もない。他の業者が安い価格で出して浮上してくるかもしれないからだ。

  農食品部はBBQをきっかけにチキンの価格が連鎖的に上がることを懸念したのだろう。もし上位企業が仕組んで価格を上げようとしたとすれば談合で処罰することができる。談合まではいかないが時差を置いて価格を上げる「価格追従」が起こる可能性もある。そんな時に政府が良い材料を安く供給して第2の太っ腹チキンが出てくるようにすれば良い。よくサービス業の高付加価値化を強調する。付加価値を高めるには同じ材料を使っても価格を上げることのできる何かを作り出さなければならない。人件費を削らずに流通と製造過程の革新を通した価格破壊も必要だ。問題はこのような試みが原初的に遮断された体制だ。

  残念なのはBBQが価額引上げを撤回し、このような動きが談合だったのか新たな差別化政策だったのか確認する機会を逃したという点だ。もはやチキン業界に残されたのは一定価格帯で相手を潰してこそ生き残る「チキンゲーム」以外にはないようだ。

  キム・ウォンベ/経済部副デスク
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