【社説】韓国経済、英国のEU離脱の影響に徹底的に備えを
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.16 09:32
英国の欧州連合(EU)離脱の可能性が目の前にちらついている。遠い国の話として過ごしている間に英国のEU離脱が可視化し国際金融市場が揺れ動いている。日本の証券市場が1万5000円台に急落し人民元は過去5年で最低水準に近接した。英国証券市場では4日間に160兆ウォンが消え、国際資金が安定資産に集まり円が急騰し、ドイツ、スイス、米国の国債金利はそれぞれマイナスと過去最低水準に落ちた。ガーディアンやタイムズの世論調査で脱退が残留を7ポイント上回り現れた恐怖症だ。津波のように間髪の時差を置いて韓国の金融市場を襲う状況も近い将来可視化するほかない。
英国のEU離脱が世界の金融市場を不安にさせているのは、EU離脱による経済的波紋に対する懸念によるものだ。英国のEU離脱は米国・日本とともに世界先進経済圏の3大軸のひとつであるEUが沈滞を繰り返している世界経済をさらに弱め、欧州の政治的・社会的不安まで引き起こす可能性を内包している。欧州は以前からひとつの文化を共有し、政治・経済・社会がひとつにかみ合って回る地域共同体だった。こうした体制で分裂と孤立主義は常に大きな費用を払ってきた。こうした歴史的経験に基づいてEUは1991年にマーストリヒト条約を基盤に出発し、99年には単一通貨のユーロをスタートさせひとつにまとまった。