【コラム】朴槿恵の後ろ姿(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.17 10:18
リチャード・ニクソンは1974年、ウォーターゲート事件で大統領職を途中で退いた。ニクソンは全世界に生中継されるテレビカメラの前で悲痛でゆがんだ表情で辞任声明を読み上げた。「…任期を全うすることができないまま大統領職を離れるのは本能的に悲痛なことです。しかし大統領として、私は国益を優先しなければなりません…。今、最も重要なのは、悲痛な感情はさて置き、国が受けた傷を癒やすことです。私の辞任が癒やしの始まりを早めることを願います。私はこの決定が下されるまでの過程で私が国民に負わせた傷に深い遺憾を表します」。
ニクソンはウォーターゲート事件を覆おうとうそにうそを重ね、報道官ロナルド・ジーグラーを以て「もうこのやり方は通じない(inoperative)」との論評を出し、自主的に辞退を決めた。そしてニクソンは自身の過ちによって国民に苦痛を与えたことを詫びた。そして何よりも早いヒーリング(治癒)を望んだ。