【コラム】李承晩と朴槿恵、そして韓国経済(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.28 13:03
79年の釜馬(プマ)民主抗争の始まりは当時の金泳三(キム・ヨンサム)新民党総裁の国会除名だ。しかし維新独裁の崩壊につながるほどの大規模市民が参加した背景には77年に導入した付加価値税がある。付加価値税は国民的な合意なく一方的に導入された。また、この税の導入後に消費者物価が大きく上昇した。当然国民の拒否感は激しかった。こうした民心は78年に与党である共和党の敗北、そして維新撤廃、付加価値税撤廃スローガンとして現れた。付加価値税という経済問題が強固な維新独裁に穴を開ける核心的な原因になったのだ。
97年の水平的政権交替には通貨危機が役割を担った。通貨危機の背景には過剰投資による過剰施設により施設維持費用が製品販売額より多くなり発生した現金の純流出がある。これだけでなく急進的な市場開放と資本自由化を持ってきた96年の経済協力開発機構(OECD)加入でその年の国際収支赤字が229億ドルに達した。これは国内総生産(GDP)のほぼ5%に達する数値だった。一般的に国際収支赤字がGDPの3%を超えると危険だという。国際通貨基金(IMF)から救済金融を受ける事態が発生すると国民は新しい政治勢力を選択し通貨危機を収拾させるようにした。解放後初めて野党による政権交替がなされた。
このように歴史の転換を成し遂げた事件には経済問題が背景にある。問題解決策はその時ごとに違う。97年のように政治的に収束されれば平和的に解決される。しかし政治的に解決できなければ4・19革命と釜馬民主抗争のように市民を通りに呼び出し国家的に大きな傷を残す。