文在寅（ムン・ジェイン）大統領が１１日（現地時間）に発表される米タイム誌の長い伝統を持つ「パーソン・オブ・ザ・イヤー（Ｐｅｒｓｏｎ　ｏｆ　ｔｈｅ　Ｙｅａｒ、今年の人）」の最終候補になった。２０１６年大統領選で勝利して今年の人に選ばれたドナルド・トランプ米大統領も３年連続で含まれた。トランプ大統領と６月「世紀の会談」と呼ばれたシンガポール米朝首脳会談を行った北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は候補に含まれなかった。

タイム誌は１０日、ＮＢＣ放送の番組『ザ・トゥナイト・ショー』を通じて文大統領を含む「２０１８年パーソン・オブ・ザ・イヤーの最終候補１０人」（団体を含む）のリストを公開した。タイム誌は１１日、ＮＢＣ『トゥデイ』を通じて今年の人物を発表する。

タイム誌は「文大統領は２月、平昌（ピョンチャン）オリンピック（五輪）に金正恩委員長の妹〔金与正（キム・ヨジョン）労働党第１副部長〕を招待した後、北朝鮮のカウンターパートと会って韓半島（朝鮮半島）の未来に関する３回にわたる歴史的な首脳会談を行い、金委員長とトランプ大統領の記念すべき会談を仲介した」と選定の理由を説明した。

政治家の中には文大統領以外にドナルド・トランプ大統領とウラジミール・プーチン露大統領など３人が候補に選ばれた。執権２年目のトランプ大統領と３月再選に成功したプーチン大統領が候補に上り、ロシアの２０１６年米大統領選への介入疑惑を捜査するロバート・ミュラー特別検察官も含まれた。また、米連邦最高裁判事指名者のブレット・カバノー氏が高校時代に自身を性暴行しようとしたと告発し、上院聴聞会に出席して証言したパロアルト大学のクリスティーン・ブラジー・フォード教授も候補に選ばれた。

１０月、イスタンブール駐在サウジアラビア総領事館で殺害されたサウジ反体制ジャーナリストのジャマル・カショギさん、２月１７人が亡くなったフロリダ州のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃器乱射事件以降銃器規制を要求して「私たちの命のための行進」（Ｍａｒｃｈ　Ｆｏｒ　Ｏｕｒ　Ｌｉｖｅｓ）デモを行った生存学生たちも候補に選ばれた。

黒人スーパーヒーローの誕生を予告して熱烈な支持を得た映画『ブラックパンサー』のライアン・クーグラー監督とハリウッド女優として５月に英国のヘンリー王子と結婚したメーガン・マークル王子妃も候補に入った。

タイム誌は１９２７年から毎年末、その年の世界的な注目を浴びた人物、または社会団体などをパーソン・オブ・ザ・イヤーに選定、発表してきた。