【社説】「ハンガリー遊覧船沈没」韓国旅行会社の安全不感症だったのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.31 09:09
ハンガリー・ブダペストで惨憺たる事故が起きた。ドナウ川で遊覧船が沈没して韓国人26人が死亡、あるいは行方不明になった。海外旅行に行くと見送ったはずの家族は不意の事故にどれほど驚いて悲痛だっただろうか。なぜこのような大規模の人命被害が起きたのか衝撃と遺憾を禁じ得ない。
29日午後9時ごろ(現地時間)、ブダペスト・ドナウ川で韓国観光客が搭乗した遊覧船「HABLEANY(ハンガリー語で人魚)」を大型クルーズ船舶が追突した。この事故により遊覧船は転覆して沈んだ。豪雨により水かさが増し、水の流れが速く水深は深くなることで捜索に困難を強いられている。沈没した遊覧船に搭乗していた人員は35人(外交部発表)で、この中で韓国人は観光客30人と引率者・現地ガイドなど33人であるということが分かった。観光客は「VERYGOODツアー」のパッケージ商品を利用して東欧4カ国など6カ国を旅行中だった。ほとんど家族ぐるみの旅行客だった。
韓国政府は緊急対策会議を開いたことに続き、在外国民保護対策本部を構成して事故対応に出た。外交部・消防庁の迅速対応チームと海上警察特殊救助隊を現地に急派した。何より重要なのは人命救助だ。現地政府機関とリアルタイムで状況を共有し、総力を挙げて徹底した捜索作業を始めてほしい。時間が経つほど生存の可能性は小さくなる。一人の命でもさらに救い出すという覚悟で最善を尽くさなければならないだろう。さらに、海外での大型事故に体系的に対応できるシステムを新たに構築する必要がある。海外同胞が増える中で出国者も年間3000万人に達している。外国で事故が起こった時、ゴールデンタイムを逃がさないようにマニュアルとシステムを立てる時だ。