「小池vs安倍」の対決構図…誰が勝とうと「右向け右」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.29 15:48
首相の施政方針演説も、質疑もなかった。野党議員は出席もしなかった。自民・公明連立与党議員の勝利を誓う万歳三唱だけが響いた。臨時国会が始まった28日正午の衆議院本会議場。大島理森議長の詔書朗読と同時に衆議院が解散した。小池百合子東京都知事が規定した「安倍首相のための安倍ファースト解散」は2分もかからなかった。
与野党は衆議院解散と同時に事実上の選挙戦に入った。選挙は10月22日に行われる。選挙戦は前日に小池知事が希望の党を結成したことで激動している。第一野党の民進党(90議席)が事実上、希望の党に吸収・統合される手続きに入り、自民党と希望の党の2者対決構図に固まる雰囲気だ。さらに狭めて見ると安倍晋三首相と小池知事の対決だ。7月に小池政党が圧勝して自民党が歴史的大敗を喫した東京都議会選挙に続く第2ラウンドだ。小池氏は選挙告示前に知事を辞任して衆議院選挙に出馬する可能性が高いと、日本メディアは伝えた。自民党と公明党の連立与党が議席の3分の2を超えるという当初の見方は「小池ショック」で不透明になった。
民進党と希望の党の合流は劇的な反転だ。この日午後1時30分ごろ、民進党両院議員総会。「民進党は今回の選挙で候補者を出さない。民進党の立候補予定者は希望の党に公認を申し込む」。前原誠司代表が屈辱的な選挙協力方式を明らかにすると、場内には悲壮感が漂った。前原代表は「我々はどんな手段を使っても安倍政権を止めなければいけない。名を捨てて実を取る。その決断を皆さんにご理解いただきたい」と訴えた。前原代表の方針は結局、1時間ほどで承認された。前原代表は党代表として残り、公認交渉をするものの無所属で出馬する方針という。2009-2012年に執権した第一野党が、結成されたばかりの新党に事実上吸収されるという不名誉を甘受した決断だ。議員の離党ドミノ、低支持率で選挙で大敗するより、政権交代を名分に小池知事の人気に便乗する道を選んだのだ。希望の党との合流には民進党内の旧社会党系議員が反発していて、党は空中分解する可能性もある。