【社説】国の借金が1500兆ウォンなのに来年予算まで「バラマキ」とは…=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.27 09:50
国家負債が史上初めて1500兆ウォン(約147兆3058億円)を上回った。2017年度国家決算によると、国家負債は一昨年より122兆ウォン増えた1555兆ウォンとなった。特に、公務員と軍人の年金支給に備えた充当負債が845兆ウォンで、国家負債の半分を超えた。その増加幅も93兆ウォンに達した。未来支給額から逆算する負債の算定額が低金利により大きくなったというのが政府の説明だ。だが、公務員と軍人の数字が増えたのも無視できない原因だ。雇用対策で今後公務員数が増えれば充当負担はさらに大きくなる可能性がある。
国家経済に赤信号が灯ったにも関わらず、この日同時に発表された来年度予算編成指針は「超拡張」基調だ。政府は中期財政運用計画で提示された財政支出増加率5.7%を上方修正する案も検討していると明らかにした。今年の予算が429兆ウォンだったから来年予算は最低450兆ウォンを上回る可能性が大きくなった。雇用創出と家計所得基盤の拡充、少子化対策と女性経済活動の増大、高齢者貧困の解消などに資金をさらに投じるほかはないというのが政府の説明だ。もちろん、どれ一つも疎かにできない国家的懸案だ。しかし、果たしてこのような政策に実効性があるかは細密に確かめる必要がある。若年層雇用問題の解決に向けて1人当たり1年間1000万ウォンずつ支援するという案は一時的な対症療法に過ぎないという指摘に耳を傾けるべきだ。最低賃金を引き上げてその不足分を支援する「雇用安定基金」も同じだ。今まで数十兆ウォンをばらまいたが、むしろ過去最低に落ちた出生率問題も一から見直す必要がある。起業しやすい環境作り、男女平等に対する認識転換などの根本対策なしに資金を投じるからといって解決される問題ではない。