【時視各角】法王までも組分けする2つの見方=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.18 14:23
当初、青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府は法王が非武装地帯(DMZ)や日本軍の元慰安婦女性の「ナヌムの家」を訪れることをそれとなく望んでいた。外交戦略レベルで、より鮮明な対北朝鮮・対日本メッセージを期待したのだ。だが法王は、慰安婦被害者をミサに招く程度で一線を引いた。対北朝鮮メッセージも「同じ言葉を使う同じ兄弟」という原則的な言及にとどめた。バチカンの立場としては、幕府の時代に「踏み絵(イエスとマリア像の絵を踏ませること)」の迫害で数多くの殉教者を出した日本もあえて刺激する理由はない。
ニューヨーク・タイムズはフランシスコ法王に対して「社会問題には進歩的、神学には保守的」と評したことがある。今回の訪韓でも、社会問題に関する限りは進歩的色彩がそのままにじみ出ていた。低姿勢で弱者に触れてすべての社会を癒すという新しいリーダーシップが引き立って見えた。だが、破格といえば1984年に訪韓したヨハネ・パウロ2世がさらに上だ。予告なしに光州(クァンジュ)を訪れた彼は、5・18の真実糾明と和解を促して軍事政権の肝を冷やした。