<分析>盧大統領「自賛・弁解・抗弁」の心理浮き彫りに
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の新年特別演説には「憤まんさ」と「抗弁」、「憤怒」が染みついていた。予定された1時間じゃ全然足りなかった。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が配った演説文の原稿だけでもA4用紙で61ページ・約4万3000字にのぼった。盧大統領は自問自答で演説をスタートした。
「多くの方々が参加政府(現政府のこと)に実績というものもあるのか、と疑念を抱いているだろう。わたくしの返事は『はい、あります』です」と語った。盧大統領は「民生関連問題は金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)両政権から譲り受けたもの」という認識を示した。そうした言葉には「責任の転嫁」と「断定」が一部染みついていた。自身を困らせる相手を攻撃し「自己否定」が表れたりもした。
米軍が韓国軍に戦時作戦統制権を移譲する問題については「野党とマスコミが攻めると世論も背を向けるのを見て、大韓民国大統領のポストが誇らしく思えなかった」というコメントからそうした自己否定がうかがえた。野党とマスコミを非難し、自ら大統領職まで否定したわけだ。とりわけ、大統領と現政権の成果を伏せたり、わい曲した主体として「野党と一部マスコミ」を数回取りあげ、自身が低評価されている悔しさを訴えた。