北朝鮮から亡命した兵士のオ・チョンソン氏（２５）が公式に亡命の意思を明らかにしたことがわかった。これを受け韓国政府はオ氏を大韓民国国民と認定し、医療恩恵などを繰り上げて適用する方針という。

２８日付東亜日報によると、オ氏はこのほど韓国政府による合同尋問過程で、本人の口から亡命の意思を明確にした。韓国政府はオ氏が命をかけて板門店（パンムンジョム）共同警備区域（ＪＳＡ）を超えて亡命していてもその行為自体がそのまま亡命を意味しないとみていた。オ氏が公式に亡命の意思を明らかにしたことで彼は韓国国民と認められることになった。

これに対し韓国政府は医療給与需給恩恵を繰り上げて適用することにした。特にオ氏は医療給与１種受給権者である北朝鮮離脱住民として入院診療費全額を支援される。

オ氏は亡命過程で北朝鮮の追撃組の銃弾数発を浴びて重傷を負い亜洲（アジュ）大学病院で治療を受けた。病院が請求した診療費総額は６５００万ウォンだ。このうち４０００万ウォンは医療給与財政で支援する。非給与項目である本人負担金２５００万ウォンは「北朝鮮離脱住民の保護と定着支援に関する法律」に基づき統一部が代わりに負担する。