攻撃力の不振は最近のＡ代表チームを率いる監督の共通の悩みだ。２０１０南アフリカワールドカップ（Ｗ杯）直後に指揮棒を握った趙広来（チョ・グァンレ）元監督（６０）当時の１試合あたりの平均得点は１．８１点。しかしバトンを受け継いだチェ・ガンヒ元監督（５５）体制では１．６４点に落ちた。ブラジルＷ杯で代表チームを率いた洪明甫（ホン・ミョンボ）前監督（４５）のもとでは０．９５点と大きく落ちた。Ｗ杯本大会を控えて強豪チームとの親善試合を増やしたためだが、強豪を相手に得点砲が沈黙する現象は繰り返された。

守備の安定を重視する戦術が定着したのが平均得点が低くなった第一の原因だが、安貞桓（アン・ジョンファン）・李東国（イ・ドングク）・朴主永（パク・ジュヨン）後のゴールゲッター系統を引き継ぐ選手が現れないというのは、韓国サッカーの最も大きな悩みだ。所属チームで出場機会を得られず実戦感覚が大きく落ちた朴主永が、競技力不振という評価を受けながらも歴代代表チーム監督から起用されるのは他に代案がないからだ。

“解決人の不在”は来年１月の豪州アジアカップ本大会で５５年ぶりの優勝に挑戦する韓国代表のアキレス腱だ。監督が第１、第２ゴールゲッターとして注目した李東国（イ・ドングク、３５、全北）と金信旭（キム・シンウク、２６、蔚山）は負傷で出場が不透明だ。ふくらはぎの筋肉（李東国）と脛骨（金信旭）を痛めた両選手は今月末に治療を終える予定だが、実戦感覚を取り戻すまでは１カ月以上がさらに必要だ。来月３０日までにアジアカップ最終エントリーを提出しなければならないシュティーリケ監督が信頼して使うのが難しいカードだ。結局、朴主永をはじめ、李根鎬、チョ永哲（チョ・ヨンチョル、２５、カタールＳＣ）、池東源（チ・ドンウォン、２３、ドルトムント）らがトップに立つ可能性が高い。これら選手を中心に攻撃の組み合わせを完成できなければ、アジアカップを取り戻せる可能性は高くない。


＜サッカー＞ゴール沈黙、頭を悩ませる韓国代表監督（１）