欧州と米国の経済危機にもかかわらず、開発途上国は高速成長を続けている。 国際通貨基金（ＩＭＦ）は、２０１３年の先進国経済は１．５％の成長にとどまるが、開発途上国は５．５％成長すると予想した。 アジア経済は７．２％、サハラ砂漠以南のアフリカ地域は５．７％の成長を予測した。

かつて先進国でしか見られなかった技術が、今では世界に広まっているのが成長動力の一つだ。 例えばサハラ砂漠以南のアフリカ地域の携帯電話普及率は２０年前までほとんど０％だったが、今では使用者が７億人にのぼる。 携帯電話は貧しい人々が金融・保健医療・教育・事業・政府サービス・エンターテイメントなどを享受できるようにする。 数年以内には世界の大多数の人々が無線インターネットサービスを享受することになる。

しかしもう一つの真実もある。 昨年、米国では穀倉地帯の中西部と大平原地域を含め、カウンティー全体の６０％が水不足を経験した。 １０月にはハリケーンが大西洋沿岸のニュージャージー州を襲い、６００億ドルの被害を与えた。 洪水・水不足・異常高温・超大型暴風・山火事などの問題は２０１２年、中国・豪州・東南アジア・カリブ海沿岸地域・アフリカのサハラ地域を含む地球村を破壊した。 こうした環境災害は次第に増えている。 科学者は今の時期をアントロポセンと呼ぶ。 「人類による地球温暖化および生態系侵犯を特徴とする現在の地質学的時期」という意味だ。 人類（古代ギリシャ語でアントロポス）が地球エコシステムに大きな影響を与えるという事実に基づいて作られた新造語だ。

開発途上国が富裕国がたどった道を後追いする世界経済の最近の成長パターンが続く場合、地球は生態的な災難に直面することになる。 しかし世界経済がスマートフォン・インターネット・精密農業（不必要な農業資材の投入を最少化する環境にやさしい農業）・太陽光発電など先端技術を活用し、新しい成長パターンを受け入れる場合、地球を救いながら繁栄を拡散できる。

私は現在の成長パターンを「旧式オプション」、これと反対概念のスマート技術成長パターンを「持続可能な発展オプション」と呼ぶ。 旧式オプションはしばらく作動するが、近い将来、涙の終末を告げるしかない。 一方、持続可能な発展オプションは長期的繁栄に向かって進む道だ。


【海外コラム】持続可能な成長は可能だ＝韓国（２）