【時論】米国は鉄鋼迂回輸出になぜ不満なのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.07.06 13:05
4月20日にトランプ大統領は1962年に制定された貿易拡張法第232条に基づき外国製鉄鋼に対する輸入調査を指示する大統領令に署名し、「米国製鉄鋼のための歴史的な日」と述べた。早ければ今週にも調査結果が発表される予定で、中国製鉄鋼の迂回輸出国が集中議論されるものと考えられる。貿易拡張法第232条は安保を理由に輸入を規制できるよう許容するもので、市場論理ではとうてい中国製鉄鋼を牽制できないので国内法で国家安保論理を適用するものだ。
韓米首脳会談でトランプ大統領が中国鉄鋼の迂回輸出に言及したのはすでに貿易拡張法第232条の調査結果と関係なくはないことで、米通商当局の制裁措置が出てくると予想される。これは2%の迂回輸出を超え今後韓国の対米輸出全般に少なくない影響を与える恐れがある。高炉がない韓国の鉄鋼メーカーは品質が良好で相対的に安い中国製鉄鋼素材を加工して鋼管やめっき板を生産、輸出する。主要工業製品の外装材には中国製が多く使われている。これら製品が自由貿易協定(FTA)網に乗り米国に輸出されており、中国鉄鋼規制の風船効果を遮断するために米国は韓米FTA再協議を取り上げることもできる。