【時視各角】金正恩委員長が対話の相手という文在寅氏(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.16 16:16
これはとんでもないことだ。金正恩委員長は自分の叔母の夫を銃で殺し、異母兄は毒ガスで殺害し、マレーシア人をただ気分が悪いという理由で出国禁止にした。世襲王朝の独裁君主であり、暴力団のボスと変わらない。そのような金正恩委員長と対話をしようというのは、刃物を首に突きつけて「すべて出せ」と脅迫する強盗に「対話をしよう」というのと同じだ。この時の対話は「要求するだけ渡す」しかない。今どうしてそういう言葉が必要なのか。二重の基準も問題だ。朴槿恵(パク・クネ)大統領を追い出そうと叫びながら広場の先頭に立った文在寅氏だ。「弾劾できなければ革命しかない」と圧力を加えた。金正恩委員長は対話の対象、朴槿恵大統領は清算の対象とする。なぜ「北の同胞が市民革命で(金正恩委員長を)追放するべきだ」と話さないのか。まさか朴槿恵大統領の過ちが金正恩委員長より大きいと考えているのか。
このような言葉に対する文氏側の反応は予想できる。「また従北に追い込もうとする」と一蹴するだろう。しかしもう一度考え直してほしい。
金大中(キム・デジュン)元大統領は「共産主義者」という批判をなくそうと金鍾泌(キム・ジョンピル)氏の手を握った。あれほど憎んでいた「維新本堂」まで抱き込んだ。金大中元大統領の最も大きな政治功績である通貨危機克服も自由民主連合と連立したことで可能だった。南北首脳会談と太陽政策を継続した動力もここから生まれた。まさか金大中元大統領が文在寅氏に比べて劣るため金鍾泌氏と手を握ったのだろうか。