三星もあきらめたDRAM特許戦争、ハイニックスが勝利

三星もあきらめたDRAM特許戦争、ハイニックスが勝利

2011年05月16日12時04分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  半導体業界の「10年戦争」と呼ばれた韓国のハイニックス社と米国のラムバス社の訴訟で、ハイニックスが勝利した。ハイニックスが15日に明らかにしたところによると、同社が半導体技術会社のラムバスを相手取り提起した特許訴訟控訴審で、米連邦高裁が「ラムバスが訴訟証拠資料を破棄したのは違法」とし事件を破棄し差し戻したという。

  事件の始まりは11年前の2000年だった。ラムバスは2000年に日本の日立を相手取り自社のSDR(Single Data Rate)・DDR(Double Data Rate)DRAM特許を侵害したとしロイヤルティーを支払うよう訴訟を提起した。続いてドイツのインフィニオンにも特許侵害訴訟を起こし、これは関連業界全般を相手に広がり始めた。

  当時業界の反応はラムバスの特許を認めるという側と認めない側に分かれた。特許を認める側の日立と三星(サムスン)電子はラムバスの要求条件を受け入れ契約を結んだ。認めない側のハイニックスと米マイクロンは同年8月、「特許を侵害していない」としてラムバスを相手に特許無効確認訴訟を起こした。ラムバスがこの特許と関連して反則行為をしたというのが主な内容だった。1990年代末に世界主要半導体と電子業者らの集合体のJEDEC(国際電子標準化機構)で関連技術標準を定める際に、ラムバスが保有する技術を全て公開しなかったということを問題にした。JEDECで技術標準を定める際に、企業は保有する技術情報を公開した上で標準を定め、これを基に製品を開発することになる。だがラムバスの場合、手持ちの技術をすべて出さないまま協議された内容を聞いてJEDECを脱退し、その後製品を作って特許を出したというのがハイニックスをはじめとする反対企業の主張だった。

  訴訟は容易ではなかったが朗報もあった。ラムバスがドイツのインフィニオンを相手取り起こした訴訟で、バージニア連邦地裁が2005年、「ラムバスが違法に特許取得関連資料を破棄した」と判断したことだ。最終判決が下される直前、インフィニオンに有利な条件で契約を締結する形で両社は合意した。

  しかし、ハイニックスは敗訴した。2009年にカリフォルニア州連邦地裁はハイニックスがラムバスの特許を侵害したとして約4億ドルの損害賠償金と経常ロイヤルティー(売り上げの3.5%)を支払うよう判決を下した。これに対し同じラムバスの特許をめぐりマイクロンが提起した訴訟を扱ったデラウェア州連邦地裁は、「ラムバスが訴訟に不利な証拠資料を違法に破棄した」としてマイクロンの手を上げた。訴訟結果に不服のハイニックスとラムバスはそれぞれ連邦高裁に控訴した。

  連邦高裁は2つの事件を合わせて審理した。そしてこのほどラムバスが訴訟証拠資料をなくしたのは違法という判決を下した。この判決が最終確定すればハイニックスは1審判決により設定された約4億ドルの損害賠償額の支払い義務がなくなる。また、連邦高裁への控訴のために預けた支払い保証書と、控訴を進めながら発生した経常ロイヤルティーの返還を受けられるようになった。ハイニックス関係者は、「ラムバスが最高裁に上告することもできるが、米国の最高裁は上告される事件の5%以下しか裁判をしないため現実的に可能性はほとんどないだろう」と話した。

  ◆SDR・DDR DRAM=パソコンのメモリーを構成するDRAMの駆動方式。一般的にDDRはSDRより2倍以上の速度差を出す。SDRの1秒当たりデータ処理速度を「1」と仮定した際に2倍速ければDDR2、3倍速ければDDR3という。最近の市場の大勢はDDR3だ。DDR方式は1997年に三星電子が提案して業界標準となった。
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