「果敢なインフレ政策と経済体質を変える構造改革を同時に展開せよ」。

経済専門家２０人がデフレ危機克服に向け提示した解決法の核心だ。金利引き下げや財政支出拡大のようなインフレ政策は抵抗が少ない。金融を緩和する対策のためだ。アベノミクスの最初の２本の矢だ。しかし構造改革は容易ではない。相当な抵抗がともなう。政界としては鶏肋だ。アベノミクスが最後の３本目の矢を放てずまごついている理由だ。インフレ政策だけ取り構造改革を避けた結果、日本は“失われた２０年”を経験した。もっと遅くなる前に果敢な改革で重厚長大・輸出・製造業中心の産業構造をソフトな内需サービス業主導に切り替えられなければ韓国経済の未来は暗いという話だ。

当面は市場に一貫したシグナルを送るのがカギだ。これまでは崔ギョン煥（チェ・ギョンファン）副首相兼企画財政部長官の内需浮揚政策に李柱烈（イ・ジュヨル）韓国銀行総裁が２回にわたる基準金利引き下げを通じ歩調を合わせた局面だ。これからは韓国銀行が政府より積極的に動く必要があるという診断だ。韓国開発研究院（ＫＤＩ）のチョ・ドンチョル首席エコノミストは、「基準金利２％が低いとしても先進国のゼロ金利と比較すれば高い方だ。デフレ防御のためには基準金利引き下げという正攻法を使わなければならない」と話す。

韓国政府の役割も重要だ。崔ギョン煥経済チームがすでに景気回復に向け４６兆ウォンの財政を投じることにしているが、低物価基調が続く場合には追加の財政支出を考慮しなければならないという意見だ。ゴールドマンサックスのクォン・グフン首席エコノミストは、「韓国は他の先進国と比較すればまだ財政支出を拡大する余力がある。一時的な赤字を甘受してでも政府が主導して景気を浮揚しなければならない」と話した。崔ギョン煥経済チームは企業の社内留保金が家計に流れるよう誘導する企業所得還流税制も出した。ただ実際の効果は大きくないだろうという見通しが多いだけに企業投資や家計消費を刺激するさらに積極的な対策を講じなければならないという指摘も出ている。


当面は金融緩和すべきだが構造改革の並行も必要＝韓国（２）