時代に逆行する「新連座制の亡霊」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.12 08:54
「すべての国民は、自らの行為ではない親族の行為によって不利益な処遇を受けない」。
大韓民国憲法第13条3項の「連座制禁止」条項だ。個人の犯罪を家族・親戚にまで責任を問う連座制は、近代人権思想が確立された後、文明社会から消え去った野蛮的制度だ。韓国でも1894年〔朝鮮高宗(コジョン)31年〕甲午改革の時に連座制が廃止された。
しかし連座制が消えて120年が過ぎた今でも、依然として韓国社会には連座制の亡霊が飛び交う。5日に選任されたイ・インホ新任KBS理事長(78、女性)の祖父の親日行跡論議が代表的だ。イ理事長の任命に反対する新政治民主連合議員らと一部の市民団体は「イ理事長の祖父であるイ・ミョンセは、太平洋戦争で朝鮮人を動員するために作った団体の創立発起人で親日派の巨頭だった」としてイ理事長の辞退を主張した。だが金大中(キム・デジュン)政権時期に女性で最初に4強(ロシア)大使をつとめ、10年間余りにわたって公開活動をしてきたイ理事長に対して、祖父の行跡を口実で攻撃するのは時代錯誤的という批判が相次いでいる。