【社説】対北朝鮮制裁の新たな可能性見せた中国の鴻祥集団取り締まり
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.22 14:19
核物資の販売など北朝鮮との黒い取り引きを通じて会社を大きくしてきた中国遼寧鴻祥集団が撤退を余儀なくされた事件は対北朝鮮制裁の実効性を高めるための新たな可能性を垣間見せた点で意味がある。中国外交部の陸康報道官が「該当企業の違法行為を調査中」と明らかにするなか、同グループの馬暁紅代表は中国公安に逮捕された。
2000年に設立された鴻祥集団は北朝鮮との交易を中心に創業16年で系列会社約10社、従業員約680人を抱える中堅グループに成長した。系列会社の中には丹東の代表的な北朝鮮食堂の柳京(リュギョン)食堂がある。鴻祥はまた、北朝鮮ハッキング部隊の海外拠点の一つである瀋陽七宝山(チルボサン)ホテルの持分30%を持っている。北朝鮮との黒く深い関係を示唆している。問題は国連安保理決議に正面から違反して北朝鮮と違法取り引きをしていた点だ。2011年から5年間で5億3200万ドル(約4835億円)相当の物品を北朝鮮と取り引きしてきたが、この中には核・ミサイル開発にいつでも転用できる物資4種類も含まれていた。国際社会がいくら制裁を叫んでも効果を上げられなかった謎がこれで解ける。「中国の裏口」がこのように大きく開かれていたから北朝鮮は「制裁は空気のように慣れていく」と言って豪快にふるまうことができたのだ。