【社説】朴大統領、秩序ある退陣の道はまだ開かれているが…
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.11.26 11:25
国家権力を私設政府に渡して国政システムを崩壊させた朴槿恵(パク・クネ)大統領が大統領の資格を喪失したのは明白だ。朴大統領は状況を収拾すると言いながら、国をさらに深い不確実性に向かわせている。これは罪を2度犯すことだ。朴大統領は自身の存在が国家だという奇妙な信念にとらわれているようだ。大統領はこのあたりで大統領職辞退を宣言するのが本人のためでもあり、愛国の道でもある。
国会の多数党の野党連合は来週金曜日の2日または再来週の9日に朴大統領弾劾案を議決することにした。ろうそくを持った市民の名誉革命を憲法秩序内で議会システムの中に吸収したという意味で正しい選択だった。昨日、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)セヌリ党院内代表が「弾劾後のロードマップ」が不透明だという理由で野党の弾劾日程に反対すると発言すると、党所属議員から「弾劾に反対するように映る」という批判を浴び、撤回した。これは弾劾日程が国民的合意レベルに格上げされたことを意味する。
国会の弾劾案議決は政治的死亡宣告だ。朴大統領は2004年に国会であった盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領弾劾案議決が憲法裁判所で覆ったことを回想し、自分も司法的に生き返ることができると考えるかもしれない。支持率4%の大統領のとんでもない妄想だ。盧元大統領は「大統領が選挙運動を少ししてはいけないのか」というような選挙法違反発言が政治的に問題になった。朴大統領は「大統領が国民から受けた権力を民間人に譲渡した」重大な憲法的問題であり、「大統領が民間人のために各種利権請託、人事介入を遂行した」刑法的問題の胴体という点で、盧元大統領とは比較の対象にならないほど罪質が重い。