◇Ｈｅａｌｔｈ：ヘルスケア

中国人消費者の所得水準が高まり、信頼して使える衛生・保健商品に対する需要も増加している。特に人口高齢化時代にシルバー市場が注目されている。すでに多くの中国人が健康診断、インプラント施術、がん治療などのために韓国の病院を訪れている。韓国貿易協会通商研究室のチョン・ヘソン研究員は「中国人のヘルスケア支出規模は１人当たりＧＤＰ比５．６％でまだ先進国水準の半分にすぎない。医療サービスと医療機器、保健用品、シルバータウンなどの分野を積極的に攻略する必要がある」と強調した。

◇Ｉｎｆａｎｔ：ベビー用品市場

韓美薬品は中国から「子ども専門会社」と呼ばれる成果を出している。この会社が作った子ども用強壮剤や子ども用かぜ薬などが市場を主導しているためだ。ＫＯＴＲＡ中国事業団のチョン・ファンウ博士は「ひとりっ子政策の廃止、８０後（１９８０年代以降生まれ）世代の出産年齢帯進入などでベビー用品市場が爆発的に増えている。子ども専門会社ではなくても、自社の職種の乳児市場で何が売れるかを考えなければならない」と話した。粉ミルク、ベビー専用洗剤、おむつ、子ども服などが代表的な製品群に挙げられる。中国ではソウルの人口に匹敵する約１０００万人の新生児が毎年生まれているという点を忘れてはならない。

◇ｅＮｔｅｒｔａｉｎｍｅｎｔ：ゲーム・遊び文化

消費市場で「余暇」はお金だ。彼らの余暇時間を奪わなければならない。上海ディズニーが狙うまさにその市場だ。韓国のゲームはかなり以前から中国の青少年の余暇時間に食い込んでいる。２００１年にオンラインゲーム「ミールの伝説」から始まりＰＣオンラインゲームである「クロスファイア」「ダンジョンアンドファイター」などのヒット作を出した。創業保育センターであるＤキャンプのキム・グァンヒョン氏は「中国資本が押し寄せ韓国ゲーム業界の危機感が高まっているが、韓国の若者の創造力ならば十分に勝ち抜くことができる。いま重要なことは彼らが存分に創作活動ができるよう制作環境を作ること」と強調した。韓国の躍動的な文化が生きている「ＮＡＮＴＡ」のような公演企画も中国人の余暇を攻略できる武器だ。

◇Ａｇｒｉ－：農水産品と食べ物

農水産物分野は韓中ＦＴＡで最も影響を受ける領域に挙げられる。しかしむしろそこにチャンスを求めるべきという声も多い。韓国の新鮮な牛乳が中国の母親の間でヒットしているのがこれを示す。参鶏湯（サムゲタン）も輸出される。遠からず中国人の食卓に食い込むキムチブランドも出てくるだろう。中国だけで年間に約７億個が売れるチョコパイが見せるように、菓子も競争力を備えられる商品だ。韓国の豚肉は口蹄疫から安全なクリーン食品だ。加工さえうまくやれば高価なブランドとして開発できる。発想を転換してこそビジネスが見えるという話だ。

ハン・ウドク中国研究所所長


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