【コラム】極端な時代=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.25 15:01
生活が厳しい状況が続けばどうなるだろうか。寛容に済ませるべきことにも怒りをこらえられない。憂鬱な気持ちとストレスが積もり、突然爆発する。最近頻発する児童虐待や報復運転がこれと無関係でない。一方では慰めを求める。誰かが苦痛を減らしてくれることを望む。選挙の時は熱い公約に耳が傾く。時には世の中が変わるかもしれないという期待感に狂ったように熱狂する。不況の苦々しい断面だ。
世界は1929年の大恐慌当時に似た経験をした。第1次世界大戦の敗戦国として賠償金を出さなければならなかったドイツは、大量失業と深刻なインフレを経験した。絶望の海に落ちた人たちは合理的な解決より狂気のるつぼを選んだ。アドルフ・ヒトラーはこうした心理を巧妙に食い込んだ。ナチズムの狂風が吹き、第2次世界大戦につながった。大恐慌はフランクリン・D・ルーズベルトのニューディール政策で終わったのではない。第2次世界大戦で世界が廃墟になって終わった。不況が性格を変えて残酷な戦争を招いた事例だ。