あす中国・上海にランドマークがもうひとつ登場する。実に５５億ドルが投資された上海ディズニーランドがオープンするのだ。上海ディズニーはアジア最大規模のテーマパークだ。観覧客の動線のひとつひとつがすべてスマートフォンのアプリケーションによって管理されるという。まさにエンターテインメントと先端技術の融合といえる。上海の「スマートテーマパーク」の出現は韓国の対中ビジネスにも新たな変化を要求している。

韓国にとって中国は「何かを作る国」としてなじんでいる。１３億の人口が吹き出す巨大な生産力は中国を世界最大の輸出国であり最大の製造業の国にした。「Ｇ２」（主要２カ国）がその成績表だ。しかしこれからは違う。「作る国」から「消費もする国」に産業構造が変わっているためだ。上海ディズニーはこれを象徴する。中国の消費市場を観察してきたＫＯＴＲＡのパク・ハンジン台北貿易館長は「上海ディズニーが水面下でうごめく中国のサービス産業に大きな衝撃を与えることは間違いない」と話す。

「製造業時代」の中国の１３億の人口は「労働力」としての意味合いが強かった。その人口がいまや「購買力」に形質が変わっている。世界のどの国より厚い中産層が形成されており、消費の高級化が進行している。米国の著名な中国経済専門家であるピーターソン国際経済研究所のニコラス・ラディ専任研究員は、「この３０年余り、１３億の人口は労働力として世界の経済地図を変えてきたが、これからは購買力で世界の経済地形図をもう１度揺さぶるだろう」と分析した。

韓国の対中ビジネスパラダイムも変わらなければならない。製造業時代には「どうすれば中国で安く生産できるだろうか」だけ悩めば良かった。しかし消費の時代を迎え「どうすれば彼らに高く売れるだろうか」を研究しなければならない。これまで中国ビジネスの主力は鉄鋼、機械、石油化学、自動車など製造業中心だった。これからは選手を交替しなければならない。消費市場を狙った新しい「ソフト商品」をビジネスの全面に出さなければならない。「Ｓ・Ｏ・Ｆ・Ｔ・Ｃ・Ｈ・Ｉ・Ｎ・Ａ」から機会を探さなければならないという話はそこから出てくる。

◇Ｓｔｙｌｅ：ファッション

「魅力」も商品だ。中国の消費者に着こなし（スタイル）を売らなければならない。動力はＫファッションだ。中国は世界で服を最も安く作る国だ。韓国はかなわない。しかしデザイン分野はやる価値がある。いまでも多くの中国人デザイナーが東大門（トンデムン）の商店街を回ってデザインをコピーするのに目をきょろきょろさせる理由だ。中国２位の電子商取引会社ＪＤドットコムの陳婉ファッション・家具担当総経理は最近仁川（インチョン）で行われた購買説明会で「少量多品種の服を生産する東大門のファッション生態系は中国としては想像できないこと。電子商取引と最もよく合うシステムだ」と話した。Ｋファッションと中国の電子商取引プラットフォームの結合に機会があるという指摘だ。


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