【コラム】北ミサイルの2つの顔…恐るべき威力と致命的弱点(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.01 11:11
スカッド系列ミサイルの中で唯一弾頭が分離するスカッドER(1000キロメートル)も大きな脅威だ。このミサイルは射程距離が韓半島周辺の海域まで届き、正確度も高い。そのため北朝鮮は米空母打撃用に活用する見通しだ。北朝鮮はそのために2015年1月に空母の代わりに島を標的に集中打撃演習の実施も行った。北朝鮮の米空母打撃計画は中国とイランをベンチマーキングした。中国は東風21Dを、イランもカレッジ・ファーズ・ミサイルを空母探知レーダーとともに運営している。北朝鮮が空母打撃能力を本格的に備えれば米国の増援軍の韓半島接近自体が難しくなり、韓米連合作戦に重大な支障をきたす。
北朝鮮が300発以上保有しているノドンミサイル(1300キロメートル)は北朝鮮ミサイルの中で最も弾頭が大きい。そのため核弾頭の装着に有利だ。また、射程距離が日本まで届き、韓国に対しても使うことができる。北朝鮮が今年の年末に核弾頭をノドンミサイルに装着すれば最大の脅威となる。核装着ノドンミサイルは日本・横須賀の米軍第7艦隊基地を狙い、米国を脅迫することができる。韓半島有事の際には釜山港に入ってくる米増援軍も狙う。しかも弾頭が分離して精密誘導装置まで装備でき、その危険性はより一層高い。更に昨年水中発射に成功した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の北極星1型と、これを地上型に改良した北極星2~3型も侮れない戦略武器だ。全て核装着が可能だ。北極星1型を搭載した北朝鮮の潜水艦は東海に水中移動した後、高高度ミサイル防御(THAAD)体系の迎撃範囲を避けて韓国の後方から発射することができる。虚を突く武器だ。基本的に米増援軍が駐留する沖縄の打撃が可能だ。北極星2型・3型は地上からグアムと沖縄まで攻撃できる。韓半島有事の際の米国の韓国支援を遮断するのが目標だ。