【コラム】対北朝鮮先制攻撃論の罠(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.11 15:26
要するに、対北朝鮮先制攻撃は全面戦争を覚悟する前には踏み切ることのできない途方もない冒険だ。充分で緻密な準備と計画なしには不可能だ。当然、韓国が同意して韓米連合軍が緊密に協力するという前提の下で実行可能だ。北朝鮮のミサイル攻撃圏にある日本の同意と協力も欠かせない。中国の暗黙的同意も必要だ。韓国内の外国人をあらかじめ疎開することも大きな問題だ。このすべての手続きをひそかに進めることは難しい。先制攻撃は事実上、宣戦布告になるほかない。
数年以内に北朝鮮が米国の本土を攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成する可能性があるだけに、あらかじめ手を打たなければならないというのが先制攻撃論の主な論拠だ。米国に対する潜在的脅威要因を取り除くために第2の韓国戦争(朝鮮戦争)を辞さないというのは無責任でかつ無謀極まりない論理だ。