安倍首相に嫌気…田中元首相を懐かしみ「角栄ブーム」へ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.26 11:26
最近評価が上がっている橋下徹前大阪市長も、田中氏やトランプ氏のように従来の政界に反旗を翻す政治家の一人だ。小説『天才』で「角栄ブーム」を起こした石原氏は2014年、「橋下氏は天才だ。あれほど演説がうまい人は若い頃の田中氏のほかに見たことがない」と述べ、橋下氏を田中氏と比較したことがある。一部では、「角栄ブーム」で確認された従来の政界に対する反感が橋下氏のような反エリート主義政治家に対する支持につながる可能性があるという懸念も出ている。すでに一部の橋下氏支持者は、大阪に確固たる勢力基盤を持つ橋下氏を「大阪の田中角栄」と称賛している。
田中氏が残したもう一つの影は政経癒着に代表される金権政治だ。田中氏が首相を務めた74年、彼の家族企業が取得した土地に建設省が工事を始め、地価が数十倍に急騰するなど多方面で不当利益を得た事実が表れ、田中氏は首相を辞任した。辞任2年後の76年には田中氏が首相時代に米企業ロッキードマーチン社から5億円の賄賂を受けた事実が追加で表れ、拘束されたりもした。田中氏は6カ月間収監され、保釈された後、政界の影の実力者として活動した。