【コラム】黒字に隠れた韓国輸出不振の深刻性(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.04.14 09:47
何よりも衝撃的なのは当局の安易な見方だ。まず当局は否定的な状況ではないと述べた。政府の説明だ。「1、2月に続き3月も原油安の影響で輸出が減少したが、輸出量と輸出企業の採算性などを考えると、否定的な状況ではない」。輸出量は増えたが輸出金額が減ったとすれば明らかに輸出単価(採算性)は悪化したはずだが、採算性が改善したとはどういうことなのか分からない。
2つ目、輸出量は良好な成長と述べた。「石油化学・石油製品の輸出量は増加が続き、全体輸出量も良好な成長を見せた」。タマネギやハクサイの価格が暴落して収穫をあきらめた農家に対し、生産量が増えたのでプラスだというのと変わらない。
3つ目、韓国の世界輸出順位が一つ上昇したと自画自賛した。「2014年10-12月基準で韓国輸出順位が7位から6位に一つ上昇した」。ユーロ安のため欧州国家のドル表示輸出規模が減少したのを考慮したのかどうか分からない(5-9位輸出国はフランス、オランダ、ロシア、イタリア、英国)。専門家は2012年12月の安倍政権発足とともに生じた円安効果に対し、約2年後の2015年から韓国の輸出に致命的な結果を招くおそれがあると何度も指摘している。