【時論】事故隠蔽で失った原発の信頼=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.07.04 17:24
韓国はもちろん世界的に発生した大型事故を振り返ると、天災よりも人災であるケースが圧倒的に多い。 原子力の安全を話す時、「1対29対300の法則」と呼ばれる「ハインリッヒの法則」を常に念頭に置く必要がある。 すなわち深刻な安全事故1件が発生する前には29件の軽微な事故があり、29件の軽微な事故が起きる前には300件にのぼる危険要素が存在しているということだ。 したがってこうした徴候をあらかじめ把握し、対策を徹底的に準備すれば、大事故を防げるという論理だ。 安全文化に関しては徹底的でなければならず、また絶対的でなければならない。
福島原発事故後、政府は設備点検を中心にストレスまで点検中という。 これに加え、技術者および安全文化に対するストレス点検も確実に進め、その間累積された疲労度も低める作業が必要だ。 関係機関では組織文化の改善、すなわち服従の上下関係ではなく、権限と責任を同時に持つよう並列の組織に変えることが必要だ。 処罰制度も再整備し、人事上の不利益を恐れて深刻な事態を招くようなことを根本的に遮断しなければならない。 これと同時に故障および安全部門で人間に依存しない自動警報・報告システムを導入する必要もある。
原発は絶対に放棄できない主要エネルギー源だ。 指1本が痛いからと健康な手を切り落とすことはできず、虫1匹をなくすために草屋を焼くことはできない。 「最も強力でクリーンなエネルギー原子力」は安全を完全に担保する時、その力を発揮する。