【社説】あまりに速いウォン下落、危機管理の隙をなくさなくては

【社説】あまりに速いウォン下落、危機管理の隙をなくさなくては

2016年12月26日10時08分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  ウォンの下落傾向が尋常でない。先週末1ドル=1203ウォンまで落ち心理的阻止線の1200ウォンが崩壊した。3月から9カ月来の最安値だ。下落速度もやはり尋常でない。14日から8取引日で36ウォン下がった。トランプ氏当選と米国の金利引き上げにともなうドル高の余波だ。

  幸いウォン下落の影響はまだ限定的だ。11月に証券・債券市場から3兆ウォン近くが流出した外国人投資資金は米国の金利引き上げ後にむしろ純増に転じた。李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁も今月基準金利を据え置き、「豊富な外為流動性と外貨準備高などで対外健全性は良好で、ただちに急激な資本流出を懸念する状況ではない」と診断した。

  だが油断は禁物だ。為替相場は小規模開放経済である韓国経済の体力を象徴する。1997年の通貨危機と2008年の金融危機ともに外為市場を通じて影響が増幅された。しかもドル高はまだ始まったばかりだ。米国の基準金利は来年多くて3回まで引き上げられる見通しだ。トランプ氏当選後に自国優先主義と保護貿易の動きもますます強まっている。これはウォン下落圧力につながる可能性が大きい。内外の証券会社は来年第10~12月期に1ドル=1300ウォンまでウォン安が進むとみている。債券金利はすでに臨界点に近づいている。今月に入り米国の10年物と5年物の国債金利は韓国より高くなった。市場では米国がもう1度だけ金利を上げても外国人資金流出が広がりかねないと懸念する。

  隙のない危機管理がいつになく切実だ。生産・消費・投資がすべて冷え込む中、弾劾で国のリーダーシップにも空白ができた。ウォン相場や原油価格のような変数にしっかり対応できなければ悪影響が大きくなり経済全体の安定性が揺らぎかねない。最近スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスのような国際格付け会社は「韓国の格付けを調整する計画はない」としながらも、「政治的不確実性は経済に否定的」と指摘した。その不確実性を最小化する責任は政府と与野党政界のすべてにある。
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