【取材日記】悔しくても責任は朴泰桓にある
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.29 08:30
朴泰桓(パク・テファン、26、仁川市庁)は沈黙した。彼の所属事務所チームGMPは「ドーピングテストで陽性反応が出てきた」という内容の報道資料を26日に出した後、事務室の扉を閉めた。朴泰桓の法律代理人も電話がつながらなかった。報道資料では重要な事実がもれていた。どんな成分に陽性反応が出たのか明らかにせず、T病院の勧めで注射を打ったという主張ばかり繰り返した。
結局、27日の検察のブリーフィングで、朴泰桓がテストステロンが含まれた男性ホルモン注射(ネビド)を打ったことが伝えられた。これに先立ち朴泰桓側は傷害・業務上過失致傷容疑でT病院を検察に告訴した。
T病院の問題を問い詰めるのが「薬物ショック」の本質ではない。朴泰桓は昨年7月末に注射を打ち、ドーピングテストで摘発されたという事実を昨年10月、国際水泳連盟(FINA)から伝えられた。世界反ドーピング機関(WADA)はドーピング規定を破った選手の資格を最大4年間剥奪する。故意でなかったことを立証しても2年は出場できない。来年のリオデジャネイロオリンピック(五輪)への出場が難しくなった。責任を病院に転嫁するのが悔しさを訴える方法だと朴泰桓は判断したようだ。