【時視各角】韓国はなぜ放火王国になったのか

【時視各角】韓国はなぜ放火王国になったのか

2014年05月30日11時29分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  ①鍾路(チョンノ)で頬を打たれ、漢江(ハンガン)で横目でにらむ

  ②騒ぐ人よりも口を閉じた人が恐ろしい

  ③矢は心臓を貫くが、火は魂を貫く

  放火犯罪の説明書ともいえるだろうか。ソウル道谷(トゴク)駅の放火犯、チョ氏(71)の心理もこれで解釈が可能だ。彼は地方で小さなキャバレーを運営している。家族がいるが、営業所の事務室で1人暮らしだ。性格も内向的だ。2000年、彼は営業所の中に浄化槽が逆流して損害をこうむった。それ以後、建物主を相手に「10年訴訟」を行った末に今年初めに勝った。賠償金の金額が問題だった。「数億ウォン台の損害をこうむったのに賠償金は数千万ウォン台だった」というのが彼の主張だ。判事と世間を恨み始める。

  「チョ氏は1カ月前、テレビでソウルの地下鉄2号線の追突事故を見ることになる。この時メディアを通じて悔しい思いを暴露しようと決心したようだ。緻密に計画を立てて予行演習までした」。

  ソウル水西(スソ)警察署のハン・ウォンフィン刑事課長の話だ。チョ氏は孤立した小市民が挫折感を味わった時、怒りをこらえることができずに異常な行動を犯す放火の“公式”に、そのまま従った。ほかの乗客や駅員がいち早く阻止しなかったら、警察の措置が遅れていたら、2003年大邱(テグ)地下鉄火災のような大惨事になるところだった。

  チョ氏は数百人の死傷者を出した大邱地下鉄放火犯のキム氏(当時57歳)と似たようなものだ。脳疾患で半身不随となったキム氏は、社会的にも孤立した状態だった。自分を治せない医師を恨んだ。そして怒りを不特定多数に向けて示した。2008年に国宝1号を燃やしたチェ氏(当時70歳)は、配偶者・子供と仲が良くなかった。公共機関と土地補償の問題で数年間の訴訟を行って、不満足な判決が出てくるとすぐに怒りをおさえることができなかった。チェ氏は犯行前に「私の英雄は大邱地下鉄の放火犯」と周辺に話していたという。

  韓国は安全な国ではない。殺人・暴力など凶悪犯罪の発生面で“不名誉”の上位国家だ。その中でも放火は、増加スピードが最も速かった犯罪だ。一日で5件以上の放火が起きる。年平均で6.5%ずつ増えた。放火の動機は社会の病理的な断面を見せる。西洋では保険金目当てや快感を得るために火をつけるケースが多い。私たちはそのような動機をみな合わせても5%未満だ。半分以上は、怒りこらえられずに偶発的に火をつける。その比率はますます大きくなっている。

  韓国人の自尊感はとりわけ低い。国際調査をしてみると、底辺レベルで出てくる。放火は低い自尊感と関係が深い。悔しいことにあっても社会的資産や疎通能力が落ちる。怒りの対象に立ち向かう度胸がない。だから地下鉄・病院・自動車のような「無生物」にこっそりと火をつけて存在感を示そうとする。配慮・寛容が少なく競争・侮蔑が暴走する社会で、腹が立った世捨て人の数はいち早く増える。いつのまにか韓国は放火王国になりつつある。

  朴槿恵(パク・クネ)政権はセウォル号収拾策の1つとして社会副首相の新設を明らかにした。社会副首相が出て体系的な社会革新の計画を立ててくれることを待ちこがれる。内にこもった怒りがあふれ出る限り、韓国は決して幸せにも安全にもなれない。怒りはなぐさめてほしいと願う赤ん坊と同じだ。これをうまく抱いてあげる「お母さん社会」が社会革新の大きな方向にならなければならない。

  イ・キュヨン論説委員
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