すでに2度目の「金正男亡命説」、その政治学(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.11.11 12:28
こうした観点から金正男の2度目の韓国亡命説を見るとどうだろうか。彼の周辺状況を見ると亡命を誘う要素は多い。金正男は「正常な人間ならば3代世襲を追従することはできない。幼い世襲後継者がどのように受け継いでいくのか疑問」と北朝鮮の最高権力を攻撃した。彼の息子ハンソルも叔父である金正恩を独裁者と表現した。権力の神経を逆なでする発言だ。絶えず金正恩の失敗時に登場する代打として議論される。金正恩の指示がなくても側近が除去に出ることも可能だ。叔母の金敬姫(キム・ギョンヒ)の最近のシンガポール訪問を警告と解釈することもできる。「金正男暗殺指令を受けた」という北朝鮮保衛部工作員出身工作員の陳述も出てきた。そこで彼と彼の家族がマカオを離れ潜伏したという報道に注目することになる。ところが問題は最終目的地である韓国の状況だ。
最初の亡命説当時、フランスの代わりに韓国への亡命を推進しなかったことに対し情報関係者は、「南北関係の破局を覚悟しなければ独裁者金正日(キム・ジョンイル)の長男を連れてくることはできない」と話した。当時哨戒艦事件で南北関係が破局に突き進んでいたところに彼を連れてくると極限対決のドアが開くということだ。