【噴水台】ノキアが最後に残した教訓=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.09 11:31
先週ずっと頭の中を離れなかったキーワードは「ノキア」だった。マイクロソフトがノキアを54億4000万ユーロで買収したという発表のためだ。韓国メディアも多くの記事を出した。かつて携帯電話業界の巨人だったノキアの衰退に対する分析記事もあったが相当数は今回の買収合併がサムスン電子に及ぼす影響、サムスン電子にノキアを反面教師とすべきと促す内容だった。サムスンの携帯電話が韓国の輸出で占める比率があまりに大きいので当然の反応でもある。
だが、私の頭の中のノキアはちょっと違う。10年余り前に中国経済特別企画のため中国長期取材をした際に現地で買った携帯電話がノキアだった。当時中国人は携帯電話をそのままノキアと呼ぶほど市場を席巻しており、安くて丈夫だった。言葉も道も不慣れな中国の都市から都市を転々とし、通りで取材源と交渉し、道を尋ね歩いた旅程で唯一信じられるのがその携帯電話だった。そこでその取材旅行を思い出すときはいつもノキアの携帯電話も記憶の片隅を占めた。