醜悪な見世物となったソウル都市ギャラリー(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.09 13:25
この事業は、大きく場所型プロジェクトと共同体プロジェクトに分けて行われた。ソウルのアイデンティティをうまく生かした作品を特定の場所に設置したり芸術家が地域住民と疎通したりして町を飾っていく方式だ。しかし、現在は当時のままで残っているものはあまりない。
貞洞道(チョンドンギル)にもさまざまな種類の場所型と共同体プロジェクトが設置されたが、現在残っているのは徳寿宮(トクスグン)の石垣道に設置されたベンチのみだ。2007年、幾何学的図形を描いた公衆電話ブースの中に旧式電話機を置き、受話器を取ると昔の音楽が流れてきた『ソリッコッ(音花)』という作品は跡形もない。切り抜いて張り付けた図形は汚れていて、ブースのガラス窓側につけられた作品の説明の上にはそのまま壁紙が覆われていて見苦しかった。各国の言語が長い電光板に表示され、一時は通行人の注目を集めた芸園学校の塀の『新世界言語』と、ベンチの上のほうから昔のラジオが流れていた『ラジオの貞洞』は撤去された。
2009年、アマチュア芸術家や住民が参加し、三清洞(サムチョンドン)20カ所に設置された作品は4カ所を除いてすべて消えた。一時的なプロジェクトではあったが、以降はこれらと類似のプロジェクトが再び進められることはなかった。