【社説】対北拡張抑止の認識の違いを表した韓米国防会談
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.22 12:26
北朝鮮が核・ミサイル挑発をするたびに米国は核の傘を含む拡張抑止手段を総動員して韓国を防御すると公言してきた。また、そのたびにB-2やB-52のような戦略核爆撃機を韓半島(朝鮮半島)上空に急派する武力示威を通じて韓国国民を安心させた。
しかし北朝鮮の核・ミサイル能力が急速に高度化する中、米国が公約した対北朝鮮拡張抑止力の信頼性と実効性に対する疑問が強まっている。北朝鮮が米本土を打撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発に成功する場合にも、果たして米国はニューヨークやワシントンに対する北朝鮮の核攻撃リスクを甘受してまで韓国を守るのかどうか疑わしいということだ。一部で独自核武装論や戦術核の再配備、原子力潜水艦自主開発の主張が出てくる背景でもある。
ワシントンで開かれた韓米定例安保協議(SCM)で両国国防長官が米戦略資産を韓半島と近隣の海上および上空に常時循環配備する案を議論したのは、こうした憂慮と疑問のためだったはずだ。戦略爆撃機と戦略原子力潜水艦、原子力空母など米戦略司令部が指揮・統制する武器体系を韓半島とその周辺に一定周期で循環配備することで事実上の常時配備効果を狙うという構想だ。これを通じて有事の際、北朝鮮の核挑発に直ちに対応することで、拡張抑止力の実行力を担保するということだ。